投資信託と金融派生商品デリバティブ:リートREIT
リートREITとは?
リートとはReal Estate Investment Trustの頭文字で、不動産投資信託と訳されます。
このリートREITは、1960年にアメリカで最初に導入された仕組みで、法人、信託又は社団が特別目的会社、SPCやSPVなどと呼ばれる存在となって、証券市場を通じて投資家から集めた資金を、主としてオフィスビルなどの不動産に投資し、売買益や賃借料などの収益の分配金を投資家に還元する形態をとります。
こうしたリートREITの対象不動産に関する収益の確保、運営、管理、改修・模様替工事等の統括的なマネジメントを具体的に行っているのが、ビルマネジメント事業、またはプロパティマネジメント(PM)事業であり、リートREITの将来的な価値を評価する上で重要である。
日本のリートREITの現状
日本のリートREIT市場は、2001年に2銘柄でスタートし、その後ほぼ順調に拡大し、2006年8月末現在で37銘柄、時価総額は3.5兆円に達しています。時価総額の規模で、アメリカ、オーストラリア、フランスに次ぐ規模になっていますが、対GDP比ではシンガポールや香港等よりも低い水準にあり、今後も市場拡大の余地は大きいものとみられています。
投資物件については、当初はオフィスビルだけが対象でしが、次第に商業施設・店舗や住宅等への投資も増加して、2006年現在においてオフィスビルの占める割合は57%にまで低下し、商業・店舗が20%、住宅が18%、その他5%となっています。米国の状況をみると、オフィスビル、小売店舗がそれぞれ4分の1程度を占めるほか、医療施設・病院やリゾート施設等もそれぞれ5%程度を占めるなど多様であり、J-REIT市場においても今後投資物件の多様化が進むものとみられています。
リートREITに関する税制について
アメリカでは、内国歳入法典856条以下の規定により、利益のほとんどをSPV内に留保することなく投資家に分配する等の一定要件を満たせば、REIT 段階での連邦法人税が課せられず、投資家段階のみの課税で済みます。法人としての利益課税と利益の配当を受け取った者に対する課税との二重課税が避けられますので、あたかも投資家が直接に投資額に応じて投資対象物件を保有したのと同一の経済的なメリットが受けられるとされています。
日本においても、この制度に類似する制度が導入され、いくつかの上場銘柄が登場しています。日本の J-REIT についての課税上の取扱いも米国のそれと似通っており、ペイ・スルー課税と呼ばれます。このペイ・スルー課税とは、J-REITの段階での利益をいったんは法人課税の対象としつつ、その利益を原則90%以上投資家に配当することを条件に、その支払配当の損金算入を認める方式です。
リートREITの売買は、株式と同じように証券取引所に上場され、証券会社を通じて売買が可能です。